この言葉、好きなんですよね。
どんな意味があるとか、そんな大それたことを考えたいわけではないけれど、
どうして恋とか恋愛の始まりってこんなにもあんなにも熱くって
夏の蜃気楼みたいにゆらゆらと振り回されるのに
終わったとたん、とんでもないスピードで脳内からいなくなるんだろう
何枚も何枚も日記を綴りたくなるほどに愛していた記憶も、一緒に過ごした時間もあるはずなのに
どうしてあんなに大事な存在や記憶がなかったことになるんだろう
といつも思います。
これは感傷的になっているわけでもなくて
悲しいことがあったとか
そんなことではないけど、
ただすべての恋愛が始まるたび、そっと胸の中で考えるのです。
こんなに幸せなこともいつか忘れてしまうのかしら
この恋愛にゴールやお別れがなくて
ずっとずっと続くものだったとしても
あんなことやこんなことで悩んだこともきっと忘れてしまうのだわ
もし今までにないくらい幸せな恋愛だったとしても
長い期間を経てくると、始まりの記憶はなんだかおぼろげに、曖昧になってきますよね
不思議なものです。
でも私はそれもまるっと覚えていたいのです。
だって美しい記憶には違いないのだから。
これからつらいことがあっても、
こんなにも私を愛してくれた人がいた
こんなにも真剣に気持ちをぶつけあったことがあったわ
って思えたら
少し元気が出ると思うのです。
すでに忘れていることもあるけど、愛しいと思ったあたたかな記憶を
ひっそり残していけたらいいな、と思います。